カツラ犬猫病院

011-613-3322
午前 9:30~11:30 / 午後 3:30~6:00
[休診] 木曜、日曜、祝日午後
TEL
手術の流れ
手術および手術前の検査は緊急の場合をのぞいて「予約制」となっております
診 察
その子の状態を診察し、飼い主さんのご意向もよく聞かせていただいた上で、複数の治療法をご提示します。どんな治療か、どんな手術か、ご納得ゆくまでお話をさせていただき、最良の選択をしていただけますようサポートします。
術前検査
動物の手術は〝全身麻酔〟を伴います。麻酔の前にはその子の健康状態を調べるための検査を行います。検査内容は、胸部レントゲン、心電図検査(犬のみ)、血液検査、血液凝固検査(止血異常がないか調べる)です。結果によっては追加検査として、ホルモン検査や超音波検査を行うこともあります。
手術決定
飼い主さんとご相談の上、手術日程を決めていきます。
(※当院では、緊急時をのぞいて、午前と午後の診療の間のお昼の時間帯を手術時間帯とさせていただいており、また手術中は飼い主の方に院内で待機していただくようお願いしておりますので、それらを考慮して日程を決めさせていただいております。)
手術当日と当日までの注意事項等につきましては日程が決まりましたら詳しくお話させていただきます。数日の入院が必要な場合は、イラスト入りのわかりやすい記入用紙を事前にお渡ししますので、お家での食事のことや生活環境・習慣などについてご記入の上、手術当日にご持参ください。
手術当日
ご予約のお時間までにどうぞお気をつけてお越しください。
当日、飼い主の方はご心配なことと思いますが、あまり心配されますと、動物は敏感ですので不安感が伝染してしまいます。大変とは思いますが、どうか心を落ち着けていただけますようお願いします。ご来院後、手術までは、その子と一緒にいて少しでも緊張がほぐれるようにしてあげてください。手術が始まりましたら、手術フロアの専用ラウンジでお待ちいただきます。
手 術
当院では、手術が必要な子達にとって、少しでもリスクやストレスを減らしながら、より安全な手術を提供できますよう心がけております。
ご面会
手術が終了し、麻酔が覚めたら、対面していただきます。麻酔から覚める時はゆっくりと意識が戻ってくるので、反応が薄くてもどうぞ声をかけてやさしく撫でてあげてください。飼い主さんのぬくもりが伝わって安心します。
ご面会時には、手術の内容についてご説明とご報告をいたします。
入 院
手術後は入院のお部屋に移ります。日帰りの場合でも、全身麻酔の後なので、基本的には静脈点滴をしながら状態観察を続けます。入院の場合は、その子の麻酔の覚め具合を見ながら、夜にお食事をあげます。必要に応じて集中治療ケージ(ICU)で集中管理、保温や酸素吸入もおこないます。

入院中のご面会について

整形外科の手術後以外は、その子の状態に応じてご面会も可能ですのでスタッフにお問い合わせください。整形外科につきましては特に安静を必要とする場合が多く、大好きな飼い主さんの顔を見たり、声を聞いたりしてしまうと、入院治療が続けられない場合がありますのでご面会は基本的にご遠慮いただいております。どうかご了解ください。
退 院
いよいよ退院です。抜糸の日程や退院後の注意点等についてお話させていただきます。整形外科手術の場合は術後の回復をより確かなものにするため、退院後の注意点をイラストにした資料をお渡ししております。
抜 糸
手術日からおおよそ2週間で抜糸となります。抜糸は患部の状態を確認させていただいた上でおこないます。抜糸までの間は、ほとんどの場合、創口を舐めないようにカラーを装着しています。もう大丈夫と思ってはずしてしまうと、縫合した糸を舐めてとってしまうことがありますのでご注意ください。
手術方針
1麻酔を安全に
麻酔のリスクは動物種や体重によっても異なり、高齢の子や持病のある子は特に注意が必要です。心電図、血圧、体温、血液中酸素飽和度、呼気中二酸化炭素濃度などを把握し、麻酔薬剤の経路や投与量、深度の調節などの麻酔記録をつけてきめ細かなリスク管理をおこないながら命の安全を守ります。また、食道聴診器を用い、術者達は自身の聴覚でも心音を確認しながら手術をおこなっています。
2痛みを取り除く
手術の中でも強い痛みを伴いがちな整形外科手術では、疼痛管理(ペインコントロール)が必要になります。痛みは恐怖やストレスの記憶となって動物の体に残り、治癒の遅れを生じさせる一因にもなり得ます。当院では手術領域の神経に局所麻酔薬と鎮痛剤を投与して痛みを感じさせなくする〝神経ブロック〟も組み合わせて、より安全でどうぶつの体にやさしい手術をおこなっています。
麻酔について
動物の手術では、ほとんどの場合において全身麻酔をかけます。手術を受けるに際し、多くの飼い主さんが「手術もだけど、麻酔も心配」とおっしゃいます。100%安全な麻酔というものが存在しない以上、麻酔がその子の体にかける負担のこと、副作用や後遺症などリスクのことなど、飼い主さんがご心配なさるのは当然のことだと思います。ここでは麻酔についての基本的なことをわかりやすくお伝えできますよう、Q&Aにしてご説明させていただきます。
Qなぜ全身麻酔なの?
A 動物は言葉が通じないため、意識のある状態(局所麻酔)で手術しようとすると、恐怖で暴れてしまい、手術をすることができないからです。動物病院で麻酔という場合は基本的に全身麻酔を意味します。
Q全身麻酔って意識を無くさせること? 痛みを感じなくさせること?
A その両方を同時におこなうことです。意識を無くさせて眠った状態にすることを「鎮静」、痛みを感じなくすることを「鎮痛」と言いますが、実は鎮静だけでも手術はできてしまうのです。強い痛みで意識が戻ることがあっても、不動化さえできていれば、手術自体は可能だからです。獣医麻酔学が発達する以前は「動物に鎮痛なんて…」という時代もありましたが、現在では鎮痛にも充分に配慮した〝どうぶつにやさしい手術〟がおこなわれています。
Q鎮痛をおこなうのは、「痛いとかわいそう…」だから?
A 痛みはただ痛いだけでなく、体にとって有害な反応を引き起こしてしまい、危険だからです。手術のリスクも高まります。また、〝痛みの記憶〟が一度できてしまうと、回復した後でも手術した箇所に触れられると苦痛と恐怖がよみがえって攻撃的な反応をしてしまったり、病院やスタッフに怯えてしまって病院にかかれなくなってしまったりすることもありますので、鎮痛が必要なのです。
Q鎮痛の薬と鎮静の薬は、違うもの?
A はい、違います。鎮痛は鎮痛薬、鎮静は麻酔薬となり、手術では両方を組み合わせて全身麻酔の状態を維持する必要があります。鎮痛薬は手術中に用いることで麻酔の安定化を図れるだけでなく、手術の前後に用いることで、不動化に必要な吸入麻酔薬の量を減らしたり、術後の回復の促進を図ることができます。麻酔薬は循環器系や呼吸器系に影響を与えてしまうお薬であるため、量を増やすと循環不良などを起こすリスクが高まりますので、麻酔中は麻酔モニターでその子の体内の変化を監視し、細心の注意を払いながらバランスよく調整していく必要があります。
当院で行っている主な手術
一般外科
臍ヘルニア整復術
会陰ヘルニア整復術
鼠径(ソケイ)ヘルニア整復術
横隔膜ヘルニア整復術
脾臓摘出術
肝葉切除術
胆嚢切除術
体表腫瘤切除術
肛門周囲腫瘤切除術
肛門嚢摘出術
全耳道切除術
外耳道切除術
膀胱内結石摘出術
尿道瘻術(尿路変更術)
乳腺腫瘤摘出術
子宮蓄膿症
精巣腫瘍摘出術
潜在精巣摘出術
胃捻転整復術
胃腸切開吻合術
直腸内腫瘤切除術(プルスルー)
避妊・去勢手術
口腔外科
口腔内腫瘍摘出術
抜歯術
歯石除去(超音波スケーリング、ポリッシング)
眼科外科
眼瞼腫瘤切除術
眼球突出整復術
第三眼瞼被覆術(チェリーアイ)
眼瞼縫合術
眼球摘出術
その他
内視鏡下食道内異物除去
内視鏡下胃内異物摘出術
内視鏡下生検(バイオプシー)
整形外科
橈尺骨骨折整復術
大腿骨骨折整復術
骨盤骨折整復術
膝蓋骨脱臼整復術
股関節脱臼整復術
肩関節脱臼整復術
肘関節脱臼整復術
手根および足根関節脱臼整復術
骨変形矯正術
大腿骨頭切除術
関節固定術
前十字靱帯断裂手術
関節鏡下半月板切除術 ほか
当院の整形外科についてはこちらのページでくわしくご案内しております